「図を書く意味」のまとめ(0)(1)(2) | そうちゃ式 受験算数(新1号館 数論/特殊算)

「図を書く意味」のまとめ(0)(1)(2)

「文章題が苦手!」「図を描くと良いと言われるけど、どうして?」という小学生・保護者の方へ。
この記事では講師歴20年の管理人が「図を書くと問題を考える力がアップする」理由と「文章題が苦手な人はどうすれば良いのか」を説明します。

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図を書く意味

こんにちは!「そうちゃ」@zky_tutor(プロフィール)です。

「文章題が苦手」という生徒に「図を書け」と言う先生は多いです。

でも、図を書くとなぜ解けるのかを説明してくれる先生はあまりいないでしょう。

そこで、図を書くとはどういうことなのか「図を書かないでも解ける人」と「解けない人」の違いは何か、を実際に解く過程から考えてみましょう。

実際の解答過程

図を書くと(図が書ければ)問題が解きやすくなる。

大人の方なら、算数の問題に限らずこれは皆さん経験していることだと思います。

そこで、図を書くのは算数の問題を解く際にどういう役割を果たしているのか、私が塾の授業で解説している御三家の過去問を見ながら再現してみます(わざと文字修飾を一切していないので少し読みにくいかもしれません。すいません)。

——再現、ここから——

まず、問題の日本語を読みます。「簡単な図」が添えてあるので、それも見ます。(生徒が校庭に並んでいる等)
ここで、問題の「状況」が理解できます。

さらに読み進むと、色々な「ルール」が書いてあります。(5人おきに旗を持っている、偶数番の生徒は花を付けている等)
これに関しては図が無いので「ルール」を日本語として理解できたら、添えてあった「簡単な図」に「ルール」を書き加えたり、「ルール」を表現しやすい「自作の図」を新たに書いたりします。

それを見ながら「ルール」の意味内容が理解できると、さらに分かることを自発的に計算して更に図に書き込んだりもできます。

もっと読み進むと設問が始まり数値を出すことを求められます。

非常に易しい問題の場合、先程の「自作の図」にもう答えが書いてありますが、そうでない場合は「自作の図」を見てさらに考えなければいけません。

易しめの問題なら、少し考えて答えを出す式を思いつくので式を書いて(立式)答えを出します。しかし難しい問題の場合、考えただけでは立式ができません。

そこで、考えたことを「自作の図」に書き込んだり答えを出しやすいように「自作の図」を書き直したりしてそれを見ながら更に考えます。

運が良ければ立式できて答えが出ますが、まだ分からない場合は、さらに書き込み・書き直しをしてそれを見ながら考えます

この繰り返しで式を思いつけば答えが出て終了、思いつかなければこの問題は後回しにして次の大問に進みます。

——再現、ここまで——
実際の問題を解くプロセスを再現したら長くなってしまいました(汗)

では、このプロセスにおいて「図を書く」ことは、どのような役割を果たしているでしょうか?

解答プロセスの分析

先程再現したプロセスを三種類に分類して色をつけてみます。

青は見る・読む(read)
緑は理解する・考える(consider)
オレンジは書く・描く(draw)

ピンクは答え

——再現、ここから——

まず、問題の日本語を読みます。「簡単な図」が添えてあるので、それも見ます。(生徒が校庭に並んでいる等)
ここで、問題の「状況」が理解できます

さらに読み進むと色々な「ルール」が書いてあります。(5人おきに旗を持っている、偶数番の生徒は花を付けている等)
これに関しては図が無いので「ルール」を日本語として分かったら添えてあった「簡単な図」に「ルール」を書き加えたり、「ルール」を表現しやすい「自作の図」を新たに書いたりすると

それを見ながら「ルール」がよく理解できてそこから分かることを自発的に計算して更に書き込んだりもできます。

もっと読み進むと設問が始まり数値を出すことを求められます。
非常に易しい問題の場合、先程の「自作の図」にもう答えが書いてありますがそうでない場合は「自作の図」を見てさらに考えなければいけません。

易しめの問題なら、少し考えて答えを出す式を思いつくので式を書いて(立式)答えを出しますが、難しい問題の場合考えただけでは立式ができません。

そこで、考えたことを「自作の図」に書き込んだり、答えを出しやすいように「自作の図」を書き直したりして、それを見ながら更に考えます

運が良ければ立式できて答えが出ます。まだ分からない場合は、さらに書き込み・書き直しをしてそれを見ながら考えます

この繰り返しで式を思いつけば答えが出て終了、思いつかなければこの問題は後回しにして次の大問に進みます。

——再現、ここまで——

解答過程はR→C→Dの繰り返し

再現を見ると、オレンジが繰り返され(仮に「RCDサイクル」とします)答えが出て終了。こういう流れになっているのが分かりますね。

鋭いあなたなら「図を書く意味」が分かったのではないでしょうか

何かを見たり・読んだりして
自分が考えたこと・分かったこと
図に書き込んだり、新たに図にしたりすれば

その図を見たり・読んだりすることで
さらに考えたり・分かったりできる。
それをさらに図にすれば

その図を見たり・読んだりすることで
さらに考えたり・分かったりできる。

(繰り返し)

このように、図を書くことで自分の認識が集約・整理されるので、一段階上の思考・認識が可能になるわけですね!

小まとめ

図を書く意味

何かを見たり・読んだり(R)して

自分が考えたこと・分かった(C)ことを

図に書いたり新たに図にする(D)のを

くり返す(サイクル)ことで

自分の認識が集約・整理され、
一段階上の思考・認識が可能になる

図を書く意味は分かったけど…

ここからが、本題ですね。

では、文章題が苦手な生徒さんはこのプロセスのどこでつまづいているのでしょうか?そして、どうすれば文章題が得意になっていくのでしょうか?

次回の
「図を書く意味のまとめ(3)(4)(5)」に続きます。

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