「『120を割ると8余る数」のように余りで聞かれる問題の解き方が苦手!分からない…」という中学受験生の方へ
確かに、そういう数を想像するのは難しいかもしれません。でも図を書けば答えの出し方を考えることができますよ。そして図の書き方はいつも一緒です。
つまり「余りの問題の図」を一つ覚えれば、たいていの問題は解けるのです。これで、やる気になってきませんか?
この記事では東大卒講師歴20年の図解講師「そうちゃ」が「余りの問題の図」の書き方・考え方・解き方をまとめました。
読み終わる頃には自信をもって解けるようになりますよ!
解き方を理解
こんにちは!「そうちゃ」@zky_tutor(プロフィール)です。
以前「~『で』割ると余りが出る数」を学びました。今回は「~を割ると…」です。
こういう問題です。
1:~を割ると余る数
解説
過去記事「約数の意味」で出てきましたね。
「Aを割り切れる数」=Aの約数でした。
約数=他の数を割り切れる数
(例)12の約数
→12を割り切れる数(1,2,3,4,6,12)
したがって「120を割り切れる数」=120の約数ですね
解説
「120を割ると8余る数」は、120-8(余り)=112 より「112を割り切れる数」です。
線分図基本講座の「割り余り算の線分図」を思い出して書くと、こうなりますね↓
(わざとあいまいに書いています)
これを見ると、「120を割ると8余る数」は「112の約数」と言えそうです。
o(・∀・)o
本当にそうなのか確かめましょう!
112の約数をいくつか数え上げると 1,112,2,56…などがあります。
これらの数で120を割ると本当に8余るのか、計算で確かめてましょう
まず、120÷1 を。120÷1=120
(;´Д`)?
アレ……割り切れますね。8余りません。ダメです
(>_<)
気を取り直して…120÷112 は、120÷112=1…8 8余りました!OKです!
(^O^)
次に、120÷2 は、120÷2=60 これも割り切れちゃいますね…ダメです
(+_+)
もう一丁!120÷56 は、120÷56=2…8 8余りました!OKです!
(*^ー゚)b
ちょっと疲れましたねw
(・ω・;)
どうして、ちゃんと112の約数で割っているのに、OKなのとダメなのがあるのでしょうか?
それは、余りは割る数よりも小さくなるから。逆から言うと、割る数は余りよりも大きくないとオカシイからです。
?は8より大きくないとオカシイ
この問題では、8余るので、割る数が8より小さいのは(1とか2とか)おかしいのです
これで、「120を割って8余る数」がどういう数か分かりますね
解説
「112の約数のうち8より小さいもの」の中で一番小さいものです
まず、120-8=112の約数を書き出しましょう
112を「A×B」の形に直して書き出すと 1×112,2×56,4×28,7×16,8×14 で、これを小さい順に並べると、1,2,4,7,8,14,16,28,56,112 で、これらが112の約数です。
そして、この中で8より大きいのは…14,16,28,56,112 ですね
その中で一番小さいのが答えなので…答は14ですね♪
まとめると、こうなります。
●Aを割るとB余る数
=(A-B)の約数でBよりも大きいもの
(例)120を割ると8余る数
=(120-8)=112の約数で8よりも大きいもの
以前学習したのは「~『で』割ると余りが出る数」でした。紛らわしいですね…あちらは倍数の問題になります。図を見比べて下さい。
●Aで割るとB余る数
=「Aの倍数+B」または「Aの倍数-(A-B)」
(例)7で割ると3余る数
=7の倍数+3 または 7の倍数-4
●Aを割るとB余る数
=(A-B)の約数でBよりも大きいもの
(例)120を割ると8余る数
=(120-8)=112の約数で8よりも大きいもの
分かりましたか?
では「~を割ると余る数」の公式を使った問題を解いてみましょう
類題で定着!
1-1:を割ると余る数
(注意)
聞かれているのは「何個」です
解説
先程の考え方を使えば、「80を割って8余る数」はどう表せますか?
80-8=72 なので「72の約数のうち、8より大きいもの」になります。
72の約数をA×B で書き出すと、1,2,3,4,6,8,9,12,18,24,36,72 です
そのうち8より大きいものは、9,12,18,24,36,72 の6個ですね
1-2:を割ると余る数
(注意)
「すべて」です。
(解答)
55-10=45の約数で10より大きいものを求めます。
45の約数は 1,3,5,9,15,45 で
このうち10より大きい15と45が答えになります。
最後は文章問題です。
1-3:を割ると余る数
次に70個のアメを同じ数ずつ配ったところ、1つも余らず分けることができました。
生徒の数は何人でしょうか?
ヒント
示されている2つの条件をクリアする数字が答えです。
(解答)
まず、最初の条件「生徒の人数が『121を割ると16余る数』」をクリアする数字を出しましょう。
「121を割ると16余る数」は、121-16=105の約数で16より大きい数です。
105の約数は 1,3,5,7,15,21,35,105 で、このうち余りの16より大きいのが 21,35,105
最初の条件をクリアする数は 21,35,105の3つと分かりました。
↓
次に、
二番目の条件「生徒の人数は『70を割り切れる数』」をクリアする数字を出します。
最初の条件をクリアした3つの数「21」「35」「105」が、70を割り切れるかチェックすると
「21」は 70÷21=3.… 割り切れません
「35」は 70÷35=2! 割り切れました♪
「105」は 70÷105=0.… 割り切れません
↓
というわけで、二つの条件をクリアしたのは「35」だけなので、生徒は35人と分かります。
以上で、問題は全て終了です。お疲れ様でした!
次のステップへ
●Aを割るとB余る数
=(A-B)の約数でBよりも大きいもの
(例)120を割ると8余る数
=(120-8)=112の約数で8よりも大きいもの
→(公)約数/倍数のまとめに戻る
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