中学受験】等差数列の「はじめの数」や「公差」を求めるには? | そうちゃ式 受験算数(新1号館 数論/特殊算)

中学受験】等差数列の「はじめの数」や「公差」を求めるには?

等差数列の基本をガチガチに固めたい!」という中学受験生の方、まかせて下さい♪

東大卒講師歴20年の管理人が「はじめの数」や「公差」の求め方を分かりやすく図解します。

ライバルに差をつけられますよ!

目次をクリックすると、好きなところにジャンプできます。

等差数列の基本(復習)

等差数列の基本図を見ると4つの要素があるのが分かります。

①「はじめの数
②「公差
③「N」(「番目」)
④「N番目の数

④「N番目の数」③「N」が基礎なので、確認テストをどうぞ。(出来なかった人は「数列の総合案内」から復習すると良いですね!)

確認テスト(タッチで解答表示)

「1,7,13…」という等差数列がある時、15番目の数は?
→N番目の数=はじめの数+{公差×(N-1)}
→( 1+6×(15-1)=85 )

127は何番目か?
→N={(N番目の数-はじめの数)÷差}+1
→( {(127-1)÷6}+1=22番目 )

今回は、残りの①「はじめの数」②「公差」を求めます。

等差数列の「差」を求める

解き方を理解♪

1-1:公差を求める

4,◯,◯,◯,32… という等差数列がある(◯の数字は分かりません)。この数列の公差を求めなさい。
ヒント

32が何番目か、はじめの数からいくつ増えているかを考えます。

(解答)

32は「はじめの数」4から32-4=28増えています。

そして32は5番目の数で「はじめの数」に公差を5-1=4回足したものです。

つまり公差を4回加えたら28増えたということです

図1:

公差を4回足すと28増えている

公差4回分が28なので、公差1つは28÷4=と分かります。

7

公式にしてみる

例題を解く時に使った計算を公式の形にすると、こうなります。

等差数列の公差

=(N番目の数はじめの数(Nー1)
*(Nー1)が公差の個数になっている。

(例)等差数列「4,◯,◯,◯,32…」の公差?
→5番目の数が32,はじめの数なので、(32-4)÷(5-1)=7

ですが、この公式自体を暗記しなくても問題がとければOKです!

類題で定着!

1-2:公差を求める

はじめの数が13で、20番目の数が108である等差数列がある。以下の問いに答えなさい。
この数列の公差はいくつか?
解説

はじめの数20番目の数の差は95
20番目の数まで公差は20-1=19個あります。
(植木算の「間=木-1」ですね)

よって、公差19個分が95にあたると分かります。
公差1つは95÷19=5 ですね

5
この数列の1000番目の数はいくつか?
解説

公差が分かったので、N番目の数を求める公式が使えます。
N番目の数初めの数+{公差×(N-1)}

これに、初めの数=13,公差=5,N=1000を入れてみると
13+5×(1000-1)=5008 と分かります。

5008

これで「公差」の出し方は大丈夫ですね?

「はじめの数」の求め方

等差数列の基本の最後は「はじめの数」を求める問題です。

解き方を理解

誘導に従って解いて下さい

2-1:はじめの数を求める

◯,◯,15,◯,◯,◯,27… という等差数列がある(◯の数字は分かりません)。次の問いに答えなさい
この数列の公差はいくつか?
解説

分かっている数「15」「27」に注目すると、15から27までは12増加しています。、

そして「27」と「15」の間の公差は4個なので、公差4個=12と分かります。

したがって、公差1個は12÷4=3と分かります。

図1:公差を求める

公差4個分が12
3
この数列はじめの数はいくつか?
解説

15と「はじめの数」の間の公差は=2個で、公差2個分は3✕2=6になります。

よって「はじめの数」=15-6=9と分かります。

図2:

15から公差2つ分減らすと「はじめの数」
9

公式にしてみる

今行った計算を公式にすると、こうなります。

等差数列のはじめの数

N番目の数-{公差×(Nー1)}
*(Nー1)が公差の個数になっている

(例)等差数列「○,○,26,○,42」の「はじめの数」は?
→公差は(42-26)÷2=8
→はじめの数は26-{8×(3-1)}=10

ですが、この公式も無理に暗記せずとも問題が解ければOKです。

2-2:はじめの数を求める

14番目の数が108、21番目の数が164である等差数列があります。
公差を求めなさい
図解

「番号の付いた植木算」を思い出すと良いです。

14番目と21番目の差は164-108=56です。これが公差何個分にあたるのか考えます。

14番目と21番目の間に公差がいくつあるのかは、番号付き植木算を思い出すと簡単です。

図1:番号付き植木算

番号の差が間(公差)の個数になる

番号の差が21-14=7なので公差も7個です。

つまり差56=公差7個分です。

まず図を書くのが大切

よって公差一つは56÷7=8 とわかります。

8
はじめの数を求めなさい
図解

はじめの(1番目の)数と14番目の数の間の公差の数は14-1=13個です。

そして、さっき公差が8と出たので「はじめの(1番目の)数」と14番目の数の差は13×8=104です。

図3:「はじめの数」を求める

14番から公差13個分を引く

よって、はじめの数は108-104=4 と分かります。

4
もっと問題を解きたい人へ。

まとめとプリント

差と初めの数の求め方をもう一度見てみましょう。

等差数列の公差

=(N番目の数はじめの数(Nー1)
*(Nー1)が公差の個数になっている。

(例)等差数列「4,◯,◯,◯,32…」の公差?
→5番目の数が32,はじめの数なので、(32-4)÷(5-1)=7

等差数列のはじめの数

N番目の数-{公差×(Nー1)}
*(Nー1)が公差の個数になっている

(例)等差数列「○,○,26,○,42」の「はじめの数」は?
→公差は(42-26)÷2=8
→はじめの数は26-{8×(3-1)}=10

これらは暗記するというよりも式を作ることができればOKです。

この記事で使った問題の「解答解説」プリントをダウンロードできます。書き込み可能な「問題」プリントはコチラでまとめてダウンロードできます。

「初めの数と公差」プリント
問題用紙
(サンプルのみ)
&
解答解説

(ダウンロード可)
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無断転載引用はご遠慮ください。
爽茶そうちゃ

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